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閑話及第-603

閑話及第--スイスの直接選挙を知っていますか。年4回の頻度で国民投票を実施するスイスは1848年の連邦憲法制定から今まで630件以上の案件が投票にかけられてきています。2000年以降の投票率は平均約45%に落ち込み国民の半分も投票していないのだそうです。関心のあるテーマが少ないし、考えるのに疲れる、のが理由とのことです。直接民主制の模範生を自負する国も乱れているのです。                                   例えば、投票案件であったのは「都市のスプロール化反対」の是非。提案者はスイスの自然と景観を守るためすべての都市開発計画を凍結することを求めました。手段が過激すぎるとして否決されました。投票率は約38%と聞低いものでした。投票率の頭打ちの背景には、アナログ的な手続きにも理由があるようです。スイスでは選挙も国民投票も郵送投票が一般的なのです。投票日の3週間前までには、投票用紙や内容を説明した小冊子が有権者の自宅に届くのです。投票用紙は郵便ポストに投函(とうかん)しても、投票日前に市役所の専用郵便受けに入れてもよいことになっています。切手を有権者自身が貼るか、料金別納の封筒で送るかは州や市町村ごとによって異なっています。無料で送れる自治体の方が投票率が高くなります。郵便切手代金の完全無料化は見送られています。 それはスイスの民主制度は個人の投資を基礎とし、民主主義を促進するために政府が投資する理由はないとする考え方が普通だったからです。そこで、電子投票の導入の議論がありますが遅れています。一部の州が採用しているものの、電子投票が可能なのは全有権者の4%程度にとどまるのです。個人情報の漏洩など安全性への不安から反対する政治家が多いのです。また、有権者の1割は独仏など国外に住んでいるため、在外スイス人の投票率を上げるためスイス政府は導入に前向きだが、現実にはなかなか進まないのです。国民の参加意識が低くなっているのは世界中同じのようです。
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